ようこそ、マンガタリのカズ(@mangatariiiii)です。
今回レビューするのは現在週刊少年ジャンプで連載中のチェンソーマン。チェンソーマンは「このマンガがすごい!2020」のオトコ部門で4位に選ばれた今非常に勢いのある作品。僕も今すごいハマっている作品で、ジャンプ作品の中で一番連載を楽しみにしている作品でもあります。
チェンソーマンはタイトル通り、チェンソーマンに変身できる青年が主人公で、それだけ聞くと「本当に面白いの??」と感じるかもしれませんが、その魅力は登場するキャラクターにあります。チェンソーマンの登場キャラクターは基本的に頭のネジが外れたイカれたキャラばかり。作者の尖ったセンス全開で、気づいたら藤本ワールドにどっぷり浸かってしまう作品となっているんです。今回はそんなチェンソーマンの面白い点、逆にイマイチな点を詳細にレビューしているので、チェンソーマンがどんな漫画なのか気になる方は参考にしてみてください。
チェンソーマンを徹底レビュー
チェンソーマンのあらすじ
チェンソーマンの主人公はデンジという父親の借金のせいで貧乏な暮らしを強いられる青年。
チェンソーマンの世界には悪魔という化け物が存在する。デンジは子供の頃に死にかけていた悪魔と出会っており、この悪魔を助けたことで今後力を借してもらえる契約を交わしていた。
ポチタと名づけられたこの悪魔の力でデンジは悪魔を討伐するデビルハンターとなる。借金を取り立てるヤクザにデビルハンターとして雇ってもらい、悪魔を退治することで父親の借金をコツコツと返済していた。
デンジはヤクザから依頼された新たな悪魔退治の仕事に向かうが、突如依頼主のヤクザに背後から刺されてしまう。実はヤクザはゾンビの悪魔に操られており、デンジはこのゾンビの悪魔におびき出されていたのであった。
ゾンビの悪魔が生み出した大量の悪魔に殺され、バラバラに廃棄されてしまうデンジ。が、デンジの口から流れた血がポチタの口に入ると、デンジの体がくっつき始め、ポチタがデンジの体に宿り出す。
ポチタから「私の心臓をやる代わりにデンジの夢を私に見せてくれ」と伝えられると、デンジは目を覚ます。バラバラになっても生きていることに驚くゾンビの悪魔だったが、再びゾンビを操りデンジを襲わせる。ポチタが体に宿ってからできたチェンソーの紐を引くと、デンジはチェンソーの悪魔に姿を変える。
チェンソーの悪魔に変身したデンジは、その圧倒的強さでゾンビの悪魔を簡単に討伐。大量のゾンビたちも皆殺しにしてしまう。そこに現れたのが公安のデビルハンター。
ゾンビの悪魔を倒しに来たのだが、人でも悪魔でもないデンジを見て、「悪魔として私に殺されるか人として私に飼われるか、好きなほうを選んで」と伝えられる。こうして、デンジは公安のデビルハンターとなり、悪魔との戦いに巻き込まれていくことになる。
チェンソーマンの面白い点
登場人物が基本的にイカれててキャラクター性が面白い
チェンソーマンは登場人物が基本的にバカ。まともなキャラクターのほうが少ないです。
例えば、主人公のデンジ。普通漫画の主人公って「海賊王になる」「火影になる」「鬼に変えられた妹を人間に戻す方法を探す」だったり、それらしい目標があるじゃないですか??しかし、デンジはそういう意識が高い目標が一切ありません。もともと貧乏な暮らしだったため、公安のデビルハンターになってバターを塗った食パンにサラダ、コーヒー、デザート付きの朝食を食べられればそれで満足。一応、銃の悪魔という最強の悪魔を倒すことが目標になるのですが、それも自発的に決めた目標ではなく、上司のマキマからお願いされたもので、「倒せたらマキマさんが抱かせてくれる」と思って目的にしているだけですからねw少年ジャンプに連載されるようなバトル漫画で、こんな意識の低い主人公もなかなかいないと思います。
他にも思いっきり車で人を引いたにも関わらず平気で人のせいにする虚言癖持ちの魔人が登場したり(顔は可愛い)、
酔っ払ったらキス魔になるどころからゲロチューをかます女上司が登場したり(顔は可愛い)、
夜の学校のプールに誘っていきなり裸になる女性が登場したりと(顔は可愛い)、
イカれたキャラクターばかりが登場します。キャラクターの発言や行動を見ているだけでも普通に面白いので、そこがチェンソーマンの大きな魅力となっていると思いますね。
まるで映画を観ているような生き生きとしたバトルシーン
チェンソーマンの魅力はバトルシーンにもあります。チェンソーマンはバトルシーンがすごく生き生きしてるんですよね。まるで「動いているのでは??」と思わされるほど。このバトルシーンなんかすごいです。
ファンからは「映像作品を観てるみたい」と評されるほどで、動きを感じられる描き方でバトルシーンが本当にかっこいいんですよね。
一度読むと虜になる作者のデザインセンス
また、キャラクターデザインも僕は好きです。デンジがチェンソーの悪魔に変身した姿は頭がチェンソーで、両腕もチェンソーの刃に変わっただけという一見ダサいデザインなんですが、逆にそれが無骨でかっこよく見える。
敵として登場するサムライソードも同様。
超やばい悪魔として登場した闇の悪魔なんてデザインイカれてます。
キャラクターの描き方が尖り過ぎてて、一度読んだから作者の藤本タツキ先生のデザインセンスの虜になることは間違いなし。是非藤本ワールドという沼にハマっていってください。
チェンソーマンのイマイチな点
バトルは良くも悪くもシンプル
チェンソーマンはバトル漫画ではありますが、いわゆる能力系バトルのような特殊能力がガンガン登場するような漫画ではありません。基本肉弾戦だったり、武器で戦ったり、悪魔の一部を召喚させて攻撃したりとシンプルな戦闘描写となっています。なので、ジャンプのバトル漫画だからと言って、そういうバトルを期待して読むと期待外れになってしまうかもしれません。
ただ、前述した通りバトルシーンは映像作品のごとく生き生きと描かれているので、シンプルな戦闘だからと言って読んでいて面白くないわけではありません。シンプルな分読んでいて難しくないし、テンポも良いのでかなり読みやすい作品になってますしね。
チェンソーマンはこんな人におすすめ
- 王道バトル漫画に飽きた人
- デザインセンスが光る漫画が好き
- まともじゃないキャラクターが好き
藤本ワールドにハマってしまう作品
チェンソーマンは本当に藤本ワールド全開というか、作者がやりたいことを全部やってる感じがする良い漫画です。一度読むとどっぷりハマってしまうので、そんな方は藤本タツキ先生の別作品である「ファイアパンチ」もおすすめです。ファイアパンチも藤本ワールド前回の作品なので、チェンソーマンが好きならそっちもきっとハマると思いますよ。